「句碑探訪」――。
先日は礼文島にある
句碑について
書きました。
今回からは、
東京都港区にある
句碑を中心に
訪ね回りたいと思います。

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古池や蛙飛び込む水の音
松尾芭蕉


俳句の中でも
最も有名な句のひとつ。
詠まれたのは
貞亨3(1686)年、
芭蕉43歳のとき。

隅田川に飛び込んだ
蛙の水音。
あとで、上句を「古池」に
したといわれています。


いずれにしても
有名な句なので、
句碑は全国各地に
たくさんあるようです。
清澄庭園にもあるとのこと。
今度、撮ってこようと
思っています。 

この句の多数の句碑のうち、
恐らく
最も忘れ去られているのが
この句碑では
ないでしょうか。

宝珠院弁天堂 芭蕉句碑


増上寺やプリンスホテルに
隣接する宝珠院に
ひっそりと、
それはあります。

ご覧のように
もう一部が埋まっていて
「とびこむ」の
「とび」までしか読めません。

碑の裏を見ると、
この碑が建てられたのは
文化のようです。
文化何年かはわかりませんが、
文化は1804年から
1818年までなので、
芭蕉が詠んでから120年後に
建てられたことになります。


宝珠院の方に伺ったところ、
このお寺は330年を
超える歴史があり、
以前は増上寺の
一部だったとのこと。
分かれたのは戦後だそうです。

ここに句碑が建てられた理由は
わかりませんでしたが、
増上寺の一部だった時代に
建てられたことは確かです。


宝珠院が創建されたのは
貞亨2年とのことですから、
芭蕉が蛙の句を詠む1年前。
何かのご縁を感じます。

もしかして、この句碑の
達筆な文字のところに
建てた由来、もしくは
ヒントになることが
書かれているかもしれませんが、
達筆過ぎて読めませんでした。
残念…。

宝珠院は芝公園の
一部のような場所にあります。
宝珠院の敷地外になりますが、
このお寺の横には
池もあります。

決して広くない
お寺の敷地ですが、
この句碑は
見つけづらいです。
もしいらっしゃたら、
宝さがし気分で
探してみてください。 

【宝珠院】
住所:東京都港区芝公園4-8-55
最寄駅:大江戸線・赤羽橋駅
目印:「弁財天」の幟