3月の終わりに撮った写真です。

シデコブシ

花びらがいっぱいなので、
四手辛夷(しでこぶし)かと思います。

あまりに清らかで、
白い花びらがまぶしくて、
思わず写真に収めました。

辛夷と聞いて
何を思い浮かべますか?
ベタですが、私はどうしても
「北国の春」by千昌夫です。
1979年のヒットといいますから、
いやはや40年近く前!!

「白樺 青空 南風
辛夷咲く あの丘
北国の ああ北国の春」ですね。

作詞のいではく氏は
長野県南佐久郡南牧村の出身で、
いわゆる北国出身ではありません。
しかし、おそらく、
故郷の春の光景を思い起こして
書かれたものだと想像できます。

辛夷が咲いて、
「待ちに待った春が来た」と
思う気持ちが伝わってきます。

さて、その辛夷ですが、
木蓮と同じ仲間。
北国だけでなく、全国の山地に
自生しています。
季題はもちろん春。

『ホトトギス俳句季題便覧』に
こんな句がありました。

風出でて辛夷の花の散る日なり
藤松遊子


風は春を連れてきてくれますが、
春の花々を散らしてしまう。
春の風はいろいろです。

そして、もう一句。

どこからも辛夷の見える林かな
佳田翡翠