麻布俳句教室

麻布で俳句――。「卯浪俳句会・麻布教室」で俳句を学ぶ仲間の活動記録です。

毎月第2土曜日開催の卯浪俳句会・麻布教室は、一緒に学ぶメンバー募集中です!当教室の詳細は、本ブログの「麻布俳句教室について」「佳田翡翠講師について」をご覧ください。 体験ご希望の方は、online@haiku.jp へご連絡ください。

2017年04月

春麻布永坂布屋太兵衛かな
久保田万太郎


永坂更科布屋太兵衛

え~、ほぼお店の名前で
できている俳句!
そして、漢字多い!

写真は、この句の主役の
永坂更科布屋太兵衛です。
麻布十番商店街にある
老舗のお蕎麦屋さんです。

布屋太兵衛とは、創業者の名。
寛政元(1789)年に、
江戸麻布永坂(今の麻布永坂町)に
「信州更科蕎麦処 布屋太兵衛」を
始めました。
場所は移転しつつも、
230年近く営業している
ということになります。

布屋太兵衛さんの実家は、
太物商(綿・麻織物商)でしたが、
代々蕎麦打ちに長じていて、
お店を開いたそうです。

「御膳蕎麦」という
純白のお蕎麦が名物です。

久保田万太郎さんは
日暮里、港区三田、赤坂と
住まいを変えています。
この句は、もしかしたら、
三田に住んでいた頃に
詠まれた句かも知れません。

三田からならば、
歩いて10分前後です。

春のぽかぽか陽気の中、
このお蕎麦屋さんまで
のんびり歩いてこられた
のでしょうか。

麻布永坂布屋太兵衛
住所: 東京都港区麻布十番1-8-7
営業時間: 年中無休・11:00~21:30




いよいよ
ゴールデンウイークに
突入ですね。

先日、
道端で見つけました。

紫けまん草

いつものように検索です。
そして、
「紫華鬘(むらさきけまん)」と
判明しました。

黄華鬘も
あるそうです。

華鬘草、紫華鬘、黄華鬘は
春の季題。

ただし、紫華鬘は
華鬘草に似ていることから
紫華鬘と名づけられたそう。
華鬘草とは違う
種類だそうです。
確かに画像を見ると
似ても似つかないです。

ところで、華鬘とは何?

答え。
仏前をかざるため、
仏堂の内陣の欄間などに
かける飾りだそうです。

イメージできないですよね。
奈良国立博物館の
収蔵品データベース
こんな画像がありました。

紫華鬘はそれとは
似ていませんが、
華鬘草は確かに
仏具の華鬘と似ているかも。
まるで心臓のような形が
一致します。

では、紫華鬘ではなく、
華鬘草の俳句を。

持ち帰りゐしは吉野の華鬘草
稲畑広太郎

よいゴールデンウイークを!








『笑う子規』という本を
電車の中で読んだら、
困ったことになるかも
知れません。

大声で笑うというより
ニタニタ笑ってしまいます。
車内でニヤつくおばさん…。
かなり危ないです。

この句集は、新年、春、
夏、秋、冬の部に分けて、
子規の句の中から
「おかしみのある句」、
「笑う句」を集めています。

笑う子規

特に、秋の部が
私にはツボです。

稲妻や大福餅をくう女

琵琶聴くや芋をくうたる顔もせず

そして、
この句集には
妙な人が結構登場します。
たとえば、
食べ物を持って
走っている人…。

夕立や豆腐片手に走る人

鮭さげて女のはしる師走哉

確かに、この人たち、
走る必要はありますが、
子規さん、なぜ俳句に?

【笑う子規】
著: 正岡子規
編: 天野祐吉
絵: 南伸坊
発行: 筑摩書房
金額: 700円(税抜)

東京都港区の
南部エリアは、
赤穂義士の所縁が
いっぱいあります。
盛りだくさんです。

泉岳寺はもちろん、
他にもありますよ。

赤穂義士は、
討ち入りの後、
4つの藩邸に
お預けの身になりましたが、
そのすべての藩邸が
港区内。
しかも、港区の南部に
あります。

その中で大石内蔵助を
はじめとする最も多くの
義士が預けられたのが
肥後熊本藩江戸下屋敷です。

熊本藩下屋敷址

その屋敷址が、
『大石良雄外十六人忠烈の跡』
です。
十七人がこの地で切腹しました。

今となっては
義士を預かった4藩邸のうち
当時の雰囲気を
最も身近に感じられる
場所でもあります。

高松中学校と
都営高輪1丁目アパートの
境界にあります。
(厳密にいえば、
アパートの敷地内)

その側に咲いていた
菫の花がきれいでした。
菫

そこで、今日は俳句ではなく、
大石内蔵助の
絶世の句といわれる句を。
絶世ではなく、討ち入り後に
詠んだのではないかとの
説もあります。

あら楽し思ひは晴るる身は捨つる浮世の月にかかる雲なし

【大石良雄外十六人忠烈の跡】
住所: 東京都港区高輪1丁目16






この本、買いました。

笑う子規

「9月の句会までに
子規に関する本を
1冊でも読んでくださいね」
という翡翠先生からの
宿題が出ました。

子規忌は9月19日。
9月の句会もまだまだ
先ですが、
せっかくですから、
早目に何か読んで
おこうと思って、
探し始めたのです。

子規に関する本を
選ぶにあたって、
第1冊目は「明るい本」
という能天気な理由から
この『笑う子規』を選びました。

正岡子規のことは、
うろ覚えの『坂の上の雲』とか、
夏目漱石関連の
本やドラマなどを通して、
ざっくりとしたイメージを
持っている程度です。

子規はとても快活な
人だった印象ですが、
やはり長い病床の生活や
若くして亡くなったことから
読んでいてつらくなる本を
1冊目に選びたく
なかったのです。

さて、『笑う子規』。
端的にいうと句集です。
子規は2万4千もの俳句を
詠んだそうですが、
その中から天野祐吉さんが
「おかしみのある句、
笑える句を」選んで、
南伸坊さんが絵を描いたもの。

天野祐吉さんというと
我々が知るのは
テレビのコメンテーター
だった天野さん。
晩年は子規記念博物館の
館長をされていたそうです。

1ページに1句。
句の横に天野さんの
短いコメントが
添えてあります。

まだ、読み終えていませんが、
これを読んだら、
次は正岡子規の随筆を
何冊か読んでみようかと
思っているところです。

『笑う子規』(ちくま文庫)
著者: 正岡子規
編者: 天野祐吉
絵:   南伸坊
発行: 筑摩書房
価格: 700円(税抜)




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