麻布俳句教室

麻布で俳句――。「卯浪俳句会・麻布教室」で俳句を学ぶ仲間の活動記録です。

毎月第2土曜日開催の卯浪俳句会・麻布教室は、一緒に学ぶメンバー募集中です!当教室の詳細は、本ブログの「麻布俳句教室について」「佳田翡翠講師について」をご覧ください。 体験ご希望の方は、online@haiku.jp へご連絡ください。

2017年06月

高層オフィスビルの
公開空地の
人通りが限られるエリア。
夾竹桃が木陰を作っています。
夾竹桃2

いつもここを通るたびに
妄想してしまいます。
ここを通り抜けたら
熱帯のジャングルの
入口に到着するのでは
ないだろうか、と。

葉の深緑。
全体的な雰囲気から
「南国の神秘」を
イメージしていました。
夾竹桃3

この植物の名は
夾竹桃(きょうちくとう)。
花が桃、葉が竹に
似ていることから
この名がつけられたそうです。

調べてみたら、インド原産。
なるほど、南国と言えば
南国です。
日本には江戸時代に
渡来したそうです。

現代では、大気汚染にも強いので
高速や幹線道路の脇にも
よく植えられています。

あちこちで見かける
夾竹桃ですが、
葉、茎、根、花、種子など
すべてが有毒。
死に至ることも
あるそうなので要注意です。

そんな側面を持つ
エキゾチックな雰囲気の
夾竹桃ですが、
ちゃんと夏の季題です。

爆心地こゝと夾竹桃燃ゆる
浅見春苑

夾竹桃は
原爆後、広島に
一番最初に咲いた花だそうです。


一昨日の投稿後、
百合を買ってきました。

「玄関開けたら〇〇のご飯」
というCMがかつてありましたが、
今、我が家は
「玄関開けたら、百合の香り」
状態です。

百合2

百合の香りは濃厚です。
一気に家中の空気が
浄化されたような気分です。

ということで、
百合の香りを感じる俳句を――。

白百合のかぶりふる時風かをる
正岡子規

百合の花は大きいですもんね。
それが「かぶりをふる」って、
しっかりした風ですよね。

この場合の「風かをる」は
季題ではないのでしょうか。
それとも季題が2つ?

もう1句。

百合の香のはげしく襲ひ来る椅子に
稲畑汀子

百合の香りが襲い来るほどって
すごい数の百合が
咲いていたのでしょうか。

うらやましいような、
もったいないような。

五月雨をあつめて早し最上川
松尾芭蕉

小学校だったか、
中学校で習ったとっても有名な句。

五月雨。
陰暦の5月頃に降り続く長雨、
つまり梅雨のこと。
別名、五月雨(さつきあめ)。
一節によると、
梅雨はその時期を指すのに対して、
五月雨はその時期の雨そのものを
示す言葉だとか。

今日は新暦の6月28日で、
旧暦の5月5日です。
まさに今頃の雨のこと。

しかし、日常生活で
〝さみだれ〟といえば、
「すみません、資料を
五月雨式で送りま~す」
というような表現で
使うことが多いですよね。

この五月雨式は、
梅雨の長雨のように
「いつまでもだらだら続くこと」。
五月雨式という表現には
ネガティブというか、
「申し訳ありませんねぇ」という
感情がこもります。

では、語源である
五月雨はどうでしょう。
ネガティブな、嫌なイメージが
あるでしょうか。

これまで詠まれた
すごい俳人の
五月雨の俳句を読んでみました。

さきほどの松尾芭蕉の
最上川の句も
そうですが、

さみだれや大河を前に家二軒
与謝蕪村

にしても、

五月雨はただ降るものと覚えけり
上島鬼貫

にしても、

自然現象を淡々と、でも
畏敬の念をもって
詠まれている感じです。

しかし、そんなに達観も
できないのが人の常。

五月雨や上野の山も見飽きたり
正岡子規

の方が納得できます。

7月の句会の兼題が
五月雨なので、
少し〝さみだれ〟てみました。


この時期になると、
夕方のニュース番組で、
「百合が見ごろです」と、
各地の植物園や庭園の様子を
紹介しますよね。

季節の風物詩ですが、
実は、恥ずかしながら、
百合祭に行ったことがありません。

百合は香り高い花ですよね。
百合祭に行って、
たくさんの百合に囲まれたら、
苦しくなるほどの香りに
包まれるのではないかと、
行ってみたい気持ちがいっぱいです。

日本最多300品種 ゆり祭」。
ハウステンボスのウェブサイトです。
この画像をみただけで、
PCの画面を通して
百合の香りが溢れてくるようです。

百合は夏の季題。
しかも、これから咲き頃を迎えます。
翡翠先生のお庭でも、
百合が咲いたそうです。
画像を送っていただきました。

百合

綺麗な百合は
素敵なお部屋に合いますね。

翡翠先生の句集『木挽町』に
ある百合の句です。

百合咲くや八方美人にはなれず
佳田翡翠

上品で物静かな、でも
存在感のある百合は
みんなに愛嬌を振りまく
タイプではないということと、
ご自身の想いを重ねられたのでしょうか。

翡翠先生、理解が間違っていたら、
次の句会で教えてください。

芸術的な感性が乏しい私は、
こうして、たくさんのいい句に触れて
鑑賞することで
読み手の真意を理解する力が
つくのではないかと、
密かに期待しています。
まだ修行が足りませんが…。

季題には、
山百合、姫百合、鬼百合、
鉄砲百合などなども。
ほかにも、百合の花、早百合も。

百合、百合と書いていたら、
百合の花に逢いたくなりました。
今から花屋さんに
買いに行ってきま~す。


5月の吟行で初めて知った
車輪梅ではないですが、
梅に似ているから梅の字が
付いている花は
結構あるようで。

その中でも
今のところ、一番
気に入っているのが
今の時期咲いている
銀梅花(ぎんばいか)です。
銀梅花

銀盃花とも書くそうです。
なんだか、こちらの方が
めでたい感じがします。

別名は、銀香梅。
ドイツ語ではミルテ。
英語ではマートル。
ヨーロッパではその花が
結婚式のリースに使われることから
「祝いの木」とも。
なおさら、めでたい。

なんでもキャサリン妃の
ブライダルブーケにも
なったそうです。

花はかすかな香り。
ユーカリと同じ仲間で、
葉はすっきりとしたいい香がします。

夏に咲く花ですが、
もちろん歳時記には
掲載はありません。

どなたか俳句にしておられないかと
ネット検索してみましたが、
いらっしゃらないようで。

もう、これは
育てるしかない!
そして、来夏には俳句に
詠むしかないと
真剣に考えている
今日この頃です。

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