麻布俳句教室

麻布で俳句――。「卯浪俳句会・麻布教室」で俳句を学ぶ仲間の活動記録です。

毎月第1土曜日開催の卯浪俳句会・麻布教室は、一緒に学ぶメンバー募集中です!当教室の詳細は、本ブログの「麻布俳句教室について」をご覧ください。 体験ご希望の方は、online@haiku.jp へご連絡ください。

2023年02月

こんにちは。
今日の東京はぽかぽか陽気になるそうです。
本格的な春はもうすぐですね。
いかがお過ごしでしょうか。

先日、麻布俳句教室の鉄馬さんから「節分草」の画像をいただきました。
節分草

「節分草」、ご存じですか。
私は初めて知りました。

<節分草>
節分草は関東以西に自生するキンポウゲ科の植物。特に太平洋側でみられる植物で、キンポウゲ科の中では最も早く咲く種類のひとつです。冬の終わりから春にかけて咲くので「節分草」と名づけられました。白い部分は花びらではなく、萼片だそうです。群生する植物ですが、その美しさからか、近年は盗掘などのために数が減っており、保護活動が進められています。

アップは、こんな感じ。
節分草2

ふたり棲む節分草をふやしつゝ
黒田杏子


園芸の本などを見ると、育てている方もいらっしゃるよう。

鉄馬さんが撮影されたのは、自然教育園。同所のパンフレットによると、環境省の「準絶滅危惧種」に指定されているそうです。希少な花。鉄馬さんも初めて見たそうです。

又も聞く節分草は見たきもの
高澤良一


高澤さんも見たいとおっしゃっている節分草。見られたのは鉄馬さん、ラッキーですね!

ちなみに、「節分草」。
『ホトトギス新歳時記』(三省堂)にも『合本俳句歳時記第四版』(角川学芸出版)にも季語として掲載はありませんでしたが、『きごさい歳時記』には初春の季語として掲載されています。

咲くだけの光あつめて節分草
高橋悦男


鉄馬さんが自然教育園の管理人さんに聞いたところ、「2月中頃くらいまで見ることができるのは」とのことだそう。
希少な花を見る、今がチャンスですね。

立春を迎えた途端に、寒さが緩んだ気がします。
また寒さがぶり返すそうなので、この天気を目いっぱい楽しみたいです。

麻布俳句教室は2月4日、定例の句会を開催しました。
なんと、当教室に初めて、同じ卯浪俳句会の他教室からゲストがいらっしゃると肖子先生から伺っており、朝からウキウキ。
吉祥寺教室から名津さん、花六さん、緋路さんの3人が吟行から参加してくださいました。

吟行地は旧芝離宮恩賜公園。
当日は日が当たるとコートを脱ぎたくなるほどの暖かさ。
でも、風はまだ冷たくて。
立春を迎えたこの日、まだ色のない庭園で懸命に春を探しました。
旧芝離宮恩賜公園2302

吟行すること1時間。
三々五々、昼食をとった後、句会場の神明いきいきプラザに集合し、句会が始まりました。

さてさて、皆さん、どんな春を見つけたのでしょうか。
今回の兼題は、春隣、早梅 でした。

さっそく、肖子先生の句からどうぞ。

立春の風音ゆるびつつ光る
肖子


続きまして、吉祥寺教室からのゲスト、麻布俳句教室のメンバーの句をご紹介します。

早梅や母となる日の近くなり
鉄馬

早梅がほんのり香るねこ昼寝
亜紀子

早梅やつぼみ従へ一人咲き
珂門

空青し早梅の白極まれり
香深

削らるるチーズは光春隣
緋路

けふ降りる駅お花茶屋春近し


鬼打ちや闇に呑まれて豆弾む
道楽

風を切る矢の一閃や寒明けぬ
花六

花の名を記す立て札春寒し
佳織

春連れて此方へ向かふ小波よ
詩音

立春や解れ出したる松の菰
一剣

立春のひかり水人巡り合ふ
名津

女の子ひらりと降りてそこは春
栄子


そう、「そこは春」です。
先日、桜の蕾がこんなに膨らんでいるのを見つけました。
桜の蕾

名津さん、花六さん、緋路さんの句の数々は麻布俳句教室のメンバーから大人気で、肖子先生もたくさん特選・並選に選ばれました。
俳句に投じるお三方のエネルギー、というのか、熱い想いを、吟行でも句会でも感じ続けた一日でした。
とても刺激になりました。
ご参加いただき、ありがとうございました。

卯浪俳句会は全国にたくさんの教室があります。
ぜひ他教室の句会に参加し、刺激をたくさん受けて、俳句をもっともっと楽しみたいと思います。

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