麻布俳句教室

麻布で俳句――。「卯浪俳句会・麻布教室」で俳句を学ぶ仲間の活動記録です。

毎月第1土曜日開催の卯浪俳句会・麻布教室は、一緒に学ぶメンバー募集中です!当教室の詳細は、本ブログの「麻布俳句教室について」をご覧ください。 体験ご希望の方は、online@haiku.jp へご連絡ください。

カテゴリ: 俳句の本など

8月21日の投稿に
佳田翡翠先生の
鳳仙花の句を加えました。
(青字部です)

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藤沢周平ファンの私に
アマゾンから
レコメンデーションのメールが
届きました。
藤沢周平句集』が
9月5日に発売と。
藤沢周平句集

藤沢周平は若い頃、
結核治療で入院中に
俳句と出合い、
俳誌『海坂』に2年間、
投句を続けました。

秋の川芥も石もあらはれて


この句集は、
以前発刊されている
『藤沢周平句集』(文藝春秋)に
その後発見された句を足し、
俳句と俳句を巡るエッセイで
構成されているそうです。

あっ、アマゾンの術中にはまり、
もちろん予約しました。


【藤沢周平句集】
著者:藤沢周平
出版:文春文庫
価格:756円

「まんがで読破」という
シリーズがあります。

ちょっとやっかいな本も
まんがで読破できるという
魅力的なシリーズです。

病床六尺

『病床六尺』――。
いよいよ子規庵へ行く吟行が
近づく中、もう1冊読破しようという
想いから購入しました。
そして、わずかな時間で読破。
確かに文字通りです。

しかし、何か物足りない…。

「う~ん、わからない」と葛藤する
過程が足りないのですね。

ちょっと余裕ができたら、
病床六尺を子規の言葉で
読破したいと思います。

【まんがで読破 病床六尺】
著者: 正岡子規
出版: イースト・プレス
価格: 552円+税

昨日、神田神保町界隈に
行ったついでに、
夏目漱石の『吾輩は猫である』の
石碑を撮影しました。
IMG_1442 (338x450)

千代田区立お茶の水小学校の
校門の脇に立っています。

石碑には「夏目漱石 錦華に学ぶ」と
書かれています。
この地にはかつて錦華小学校があり、
漱石さんが短い期間、通っていたそうです。
後に小学校が合併して
現在のお茶の水小学校になりました。

石碑の横には、
「先輩 夏目漱石 略歴」の
プレートが掲げられています。
ここには、第104回卒業生の
卒業記念と。

夏目漱石といえば、
正岡子規の親友。
二人が文学のうえで刺激し合った
様子は、
『子規と漱石~友情が育んだ写実の近代』
に描かれています。
子規と漱石

翡翠先生からの宿題で、
子規忌を前に子規の関連本を
読むようにとのことで、
何冊か目を通しましたが、
私にはこの本が一番、
勉強になりました。

【子規と漱石~友情が育んだ写実の近代】
著者 小森陽一
出版 集英社新書
価格 821円


『墨汁一滴』を
読み終えました。
墨汁一滴

正直言うと、
『松蘿玉液』よりも
遥かに面白かったです。

『墨汁一滴』の
明治34年1月31日、
身体が思うように動かなくなる
正岡子規の希望は、
庭先を歩くこと→立つこと→座ること
と、どんどん小さくなっていきました。
「最早我望もこの上は
小さくなり得ぬほどの
極度にまで達したり」と語っています。

夜眠れないほどの痛みについても
この随筆中に何度も語られています。

ところが、子規の思考は
どんどん鋭くなっていくような
気がしました。

本書の解説を書かれた
粟津則雄さんも
「子規は、それらが情け容赦もなく
奪い去れたというまさしくそういう
時点に自然体で立つことによって、
それらを、実にみずみずしい手触りを
もって新たにつかみ直しているようだ」
と記されています。

俳句とは無縁の記述も多いけれど、
それも含めて、お薦めの本です。

【墨汁一滴】
明治34(1901)年1月16日から
7月2日までの随筆。
発行:岩波書店

価格:480円+税

『松蘿玉液』を読み終え、
昨日から『墨汁一滴』を
読み始めました。

ちょっと誤解していたのは、
随筆の書かれたタイミングです。
『墨汁一滴』は
『松蘿玉液』の直後から
書かれたものだとばかり
思っていました。

正岡子規は、従軍記者として
中国に行き、帰国途中に吐血。
その翌年である明治29(1896)年
4月21日から書き始められ、
その年の年末までに書かれたのが
『松蘿玉液』です。
当時の子規は28歳。

子規四大随筆の2番目の
『墨汁一滴』は
それから5年後の
明治34(1901)年1月16日から
7月2日までの半年間に
書かれた随筆です。

子規はその翌年に
亡くなりますが、
子規の闘病生活は、
吐血直後からと考えても、
実に、7年に及ぶのですね。

『松蘿玉液』の頃は
まだ多少は歩行もできた
ようですが、
5年後の『墨汁一滴』の頃は
それもままならず。

さあ、あれから5年。
子規の様子や想いはどのように
変化していることやら。

【墨汁一滴】
著者: 正岡子規
発行: 岩波書店 岩波文庫
価格: 480円(税抜)


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