麻布俳句教室

麻布で俳句――。「卯浪俳句会・麻布教室」で俳句を学ぶ仲間の活動記録です。

毎月第2土曜日開催の卯浪俳句会・麻布教室は、一緒に学ぶメンバー募集中です!当教室の詳細は、本ブログの「麻布俳句教室について」「佳田翡翠講師について」をご覧ください。 体験ご希望の方は、online@haiku.jp へご連絡ください。

カテゴリ: 吟行で見つけた!

これからお話するのは
少し前の話です。

5月の麻布俳句教室の吟行でのこと。
吟行地だった六本木の毛利庭園の池辺に
低木があり、白い花が咲いていました。
180504イボタノキ (338x450)

見かけない花でしたが、
池のそばに咲いている姿が印象的で、
メンバーのキヨ子さんに名を訊ねました。

ご存じないとのことでしたが、
句会から数日経って、キヨ子さんからメールが。
「正解出たかもよ! イボタノキのようです」と。
植物図鑑で探してくださったのでした。
さすが、植物博士、キヨ子さん!

イボタノキ。
想像力貧困な私は
その音から「疣のある狸」を想像しました。
漢字では、疣取木、もしくは水蝋樹。
モクセイ科イボタノキ属の植物です。
どうりでいい香りがしたはずです。

中でも毛利庭園に咲いていたのは、
プリベット(別名 セイヨウイボタノキ)
だったようです。

イボタノキ。
もちろん季題にはありません。

しかし、季題かどうかを知るのも
楽しいですし、
季題になかったとしても、
知らなかった植物のことが
わかることも楽しい。

麦の畑を遠くまで見に行った詩音さんといい、
見知らぬ花の名を図鑑で調べたキヨ子さんといい、
麻布俳句教室のメンバーは
フットワークが軽くて、
探求心が旺盛な人ばかり。
とても刺激になります。

さて、イボタノキの句はありませんので、
無関係ですが、
先日見つけた大きな大きな薊の花を
添えて夏薊の句を――。

これよりはスコットランド夏薊
岩岡中正

180528薊 (2) (338x450)

写真の薊はスコットランドではなく
麻布近辺に咲いていました…。

先日、麻布俳句教室の
吟行で訪れた六本木ヒルズの毛利庭園。
池には、軽鳬の親子がいました。

六本木ヒルズのウェブサイトによると、
2004年から突如、姿を現すように
なったのだそうです。
以降、ヒルズの風物詩になっています。

一昨日でしたか、あるニュース番組で
軽鳬の親子がけやき坂を横断している動画を
紹介していました。

それが、こちらです。
ビックリ!
すでに500万回以上も再生されています。

結構、敷地内を歩き回っているようで、
別のニュース番組でも、
ヒルズ内をお散歩する軽鳬親子の様子が
報道されていました。

それが、こちらです。

それにしても、吟行のときには
7羽いたのに
動画では5羽しか映っていなかったのが
気になる…。

ヒルズの警備員さんの話によると、
近くの古川あたりまで
移動することもあるそうです。

軽鳬の子。
IMG_2515 (450x338)

俳句では、夏六月の季題。
先日の句会でも
たくさん軽鳬の子の句が
詠まれました。

今日は、ホトトギスの『俳句季題便覧」から。


軽鳬の子の怖るゝことをまだ知らず
野仲美須女



引き続き、先日吟行で行った
清澄庭園のこと。

清澄庭園には、
芭蕉の句碑があります。

今までいくつか
芭蕉の句碑を
このブログに掲載しました。
ただ、これまでの句碑は
なぜそこに芭蕉の句碑が
建ったのか、
わかりませんでした。

今回は理由が明確です。
句碑の横に由来の
説明書きがあります。

要約すると、
清澄庭園から400メートルほどの
ところにかつて芭蕉が住んでいました。
深川芭蕉庵です。
有名な「古池の句」は、この庵で
1685年春に詠まれた句です。
この句碑は、1934年に芭蕉庵の
敷地に建てられましたが、
その改装時にこちらに
移設されたそうです。

芭蕉句碑

古池や蛙飛びこむ水の音
松尾芭蕉

こんなに大きな句碑が
芭蕉庵跡には建っていたのですね。
広い清澄庭園の中にあると、
大きな句碑もそれほど
大きく見えません。
ひっそりと建っています。

先日、麻布俳句教室の
吟行で行った清澄庭園。

秋はまだ先ですが、
秋の季題の花を見つけました。

ひとつ目は、
つゆ草

いろいろな草に囲まれて、
画面がゴチャゴチャしていますが、
露草です。

露草といえば、
朝露に濡れている
しっとりしたイメージ。
そして、朝咲いて、
お昼過ぎにはしぼんでしまう
か弱いイメージです。

人影にさへ露草は露こぼす
古賀まり子

そう、こんなイメージです。

しかし、この露草は、
カンカン照りの中、
たくましく咲いていました。

別名は、月草(つきくさ)、蛍草。

さて、さて、続きまして、
桔梗

桔梗です。

とてもとても大切に
守られている
箱入り娘の桔梗です。

秋の七草のひとつ。
こちらも、和風で、しとやか。

一束の盆花桔梗なでしこと
細見綾子

そう、盆花ですね。
お仏壇にベストマッチします。

今の季節の桔梗を
詠んだ俳句もあります。

夏草にまじりて早き桔梗哉
正岡子規

そして、最後にご報告。
5月27日に投稿した
「清澄庭園にドストエフスキー」で
見たいと書いた石榴の花。
見事に咲いていました~!
石榴の花

石榴の花は夏の季題。
石榴は秋の季題です。
石榴の花は梅雨の時期に咲くので、
一般的に結実はよくないそうですが、
今のところ空梅雨。
きっと秋にはいっぱい実が
なっていることでしょう。






ドクダミ

5月13日の吟行のとき、
六本木ヒルズの毛利庭園で
ドクダミ(便宜上、カタカナで書きます)を
見つけてから、
どうしてなのか、
道路脇でドクダミばかりに
目が行くようになりました。

ドクダミは健康にも美容にも
いいと言いますが、
見ているばかりでは
何の効果もありません。

近所の高校の垣根の下には
ドクダミがびっしり。
ドクダミ茶を作って
売りに行きたいくらい生えています。

半世紀以上、生きて来て、
こんなにたくさん、
ドクダミを見かけるのは
今夏が人生初です。
もうドクダミの呪縛から
逃れられません。

ドクダミは、濁音が2つ。
美しい響きの名前ではありません。
匂いもちょっと、ねぇ。
あまり好かれる花とは
言い難いです。
個人的には、あのシンプルな形状が
結構、好きですが。
(ちなみに、黄色い部分が
花なのだそうです)


果たしてドクダミは俳句に
詠まれているでしょうか。

ドクダミは、夏の季題。
漢字では、
蕺、もしくは蕺菜と書きます。
見えますか?

です。
薬効が多いことから、
十薬(じゅうやく、旧仮名でじふやく)
ともいいます。

十薬の匂ひに慣れて島の道
稲畑汀子

やはり匂いが独特ですから
慣れるまでには時間がかかります。

十薬のさげすむたびに増えてをり
大牧広
(角川学芸出版『俳句歳時記』より)

そう、なんとなく、
じめっとした逞しさを感じさせます。

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