麻布俳句教室

麻布で俳句――。「卯浪俳句会・麻布教室」で俳句を学ぶ仲間の活動記録です。

毎月第1土曜日開催の卯浪俳句会・麻布教室は、一緒に学ぶメンバー募集中です!当教室の詳細は、本ブログの「麻布俳句教室について」をご覧ください。 体験ご希望の方は、online@haiku.jp へご連絡ください。

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今日9月7日は旧暦8月1日。新月の日です。
俳句では、月と言えば秋。9月(旧暦8月)の月は特別です。
では、特別ってどのくらいでしょう?
ということで、月に関する季題・傍題(季語)を数えてみました!
(ホトトギス新歳時記より)

春(2月~4月)・・・4つ
朧月、月朧、春の月、春月

夏(5月~7月)・・・2つ
夏の月、月涼し

秋(8月~10月)・・・56 !!
8月   : 盆の月
9月   : 初月、二日月、三日月、新月、待宵、
小望月、名月、明月、望月、満月、
今日の月、月今宵、十五夜、芋名月、
月見、月の宴、月の客、月の友、観月、
月見船、良夜、無月、雨月、十六夜、
既望、立待月、居待月、臥待月、
寝待月、更待月、二十三夜、二十三夜待
10月   : 後の月、栗名月、豆名月、十三夜
秋共通: 月、秋の月、月白、月の秋、月夜、
月の出、月明、月の道、遅月、弓張月、
宿の月、庵の月、閨の月、夜夜の月、
夕月夜、宵月、夕月、宵闇、星月夜

冬(11月~1月)・・・3つ
冬の月、月冴ゆる、寒月


秋の、特に9月の、月に対する思いの強さが現れていますね。
今年の十五夜は9月21日。今日からカウントダウンを楽しみたいと思います。
お天気に恵まれますように!!

気象庁は毎年、9月1日に夏のお天気の総括をするのだそうです。
その中で、全国の梅雨入りの日を「確定値」に修正するのだとか。
"梅雨入り発表”のその時は、「速報値」なのだそうです。
今年は、近畿・東海で1ヵ月も繰り下がったということで、ニュースになったようですね。

俳句も、時々ノートを見返してみると、当時の自分の五感を思い出すことができます。
なんでこんな句を出しちゃったんだろう。。と思うばかりで、総括にならないのですけど

ということで、6月の卯浪投句結果のご報告です。
IMG_3457

<金波>(小川龍雄先生、辻桃子先生 選)
特選
師の訃報より二日後のついりかな 佳織

入選
師逝ける青葉煌めくその中へ 詩音
ここちよき雲のひろがりソーダ水 佳織
五月闇河童住みたる池の端 一剣
野良猫の上目で歩く梅雨入かな 一剣

<銀波>(今井肖子先生、日置正樹先生、肥塚英子先生 選
特選
休業の張り紙滲み梅雨に入る 鉄馬

入選
駅員の訛なつかし紅の花 栄子
街騒のふと遠くなり梅雨入りかな 栄子
早苗饗や巣立ちし子等もうち揃ふ 栄子
団地裏子の声遠く枇杷熟るる 栄子
早苗饗や家族総出のあんこ餅 キヨ子
風抜ける客間に並ぶ夏座布団 キヨ子
危うげな棒の高みへかたつむり 如翠
白湯注ぎ下で転がす新茶かな 道楽
梅雨入りに髪を束ねし女学生 道楽
六月の樹々やルソーの夢のごと 鉄馬
十薬や無名戦士の眠る丘 鉄馬
ゼラニューム散りゆく花と咲く花と 美奈子
短夜や浅く眠りて夢も見ず 美奈子

<小波>(今井肖子先生、藤森荘吉先生 選)
特選
蜘蛛の囲の東京タワー捕らへをり 佳織
故郷の納屋の匂ひや蜘蛛の糸 鉄馬

入選
八肢長し巣のただ中の女郎蜘蛛 風虎
蜘蛛の囲にきらり留まる雫かな 詩音
主人なき庭に蜘蛛の囲そつとして 詩音
小さき葉に蜘蛛の囲小さく光りをり 鉄馬
蜘蛛の囲や広く糸かけ薄く張る 美奈子



毎朝7時に配信している
本ブログ。
今朝は2時間の遅刻です。

すみません。

さて、昨日はお天気予報が
いい意味、はずれて、
まあまあいいお天気でした。

待宵、エンジョイされたでしょうか。

私は、10月4日の午前1時頃、
雲間のお月様を見ることができました。
日は変わっていますが、
大目に見てもらって、
これを待宵ということにしたいと。

今日は十五夜。
素敵な夜になりますよう。

季題は、名月、明月、十五夜。望月などなど。



十五夜の雲のあそびてかぎりなし
後藤夜半



今日は旧暦の8月14日。
今夜は、
十五夜の前夜、待宵です。


十五夜を待ち望んでいる感じが
なんとも素敵な言葉ですね。
待宵――。

お天気はどうでしょう。
天気予報だと
お月様は見えなさそうですね。

そういう夜にぴったりの句を。

待宵の月がこぼせる雨少し
古賀昭浩

待宵の心に添はぬ雨なりし
稲畑汀子


そして、明日は十五夜です。
お月様が顔を出してくれると
いいですね。

昨日、10月1日は
コーヒーの日でした。

制定したのは、
全日本コーヒー協会。

理由は、
「国際協定によって、
コーヒーの新年度が始まるのが10月で、
この日(10月1日)がコーヒーの
年度始めとなります。
さらに、日本では、秋冬期に
コーヒーの需要が高くなる」ことから、
1983年に、全日本コーヒー協会によって、
定められたのだそうです。

コーヒーは季題では
ありませんが、
次の俳句を見つけました。

客観のコーヒー主観の新酒かな
寺田寅彦


びっくりすることに
10月1日は日本酒の日でもあります。
日本酒造中央会が制定。
10月から酒づくりを始めるところが多く、
昔から10月1日を酒づくりの元旦と
祝う風習があったことなどから。

コーヒーも日本酒も、
10月1日は、
「元旦」「年度初め」という
「始まり」の感じなんですね。

寺田寅彦さんは夏目漱石に
俳句を習ったそうです。
ということは、
子規の、いわば孫弟子。

この句は、
どういう意味でしょう。
今日もコメントをオープンにします。
解釈を教えてください。

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